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福祉住環境コーディネーターの資格取得

福祉住環境コーディネーター資格取得の方法

福祉住環境コーディネーターは、高齢や傷病によって体の機能が損なわれてしまった人に対し、安全に過ごすことができる住宅環境を整えるためのアドバイスを行う専門的な仕事です。
資格は日本商工会議所が主催する公的資格として行われており、業界内でも知名度が高く、多くの場所から必要とされている技能分野をカバーしています。

試験は1~3級までがありますが、このうち2・3級は誰でも受験が可能となっており、1級のみ2級合格者が受験できる仕組みです。
資格試験は春季(7月)と秋季(11月)の年に二回が開催されており、2・3級はいずれも受験可能で1級は秋季のみの年1回試験で行われます。
試験は2・3級はマークシート方式で、1級はそこに記述式の問題が加わります。

試験の合格率は2級が48.3%ということなので、受験資格がないということで油断をしていると、なかなか合格をすることができません。
試験範囲には介護の基本だけでなく、住宅設備の基礎知識、予防医学についてといったことが含まれてくるので、3級試験でもかなり専門的な知識を備えることができます。

仕事内容

福祉住環境コーディネーターの仕事を一言で言えば「福祉×建築×医療」の三分野を総合して一つの知識とするということになります。

「ユニバーサルデザイン」という言葉を公共施設でよく耳にしますが、健康なときには気づかない、使いにくい設備が世の中にはたくさん存在しているものです。
福祉住環境コーディネーターでは、まず病後や高齢者介護で必要となる住宅設備を、実際の現場を見ながら考え、提案していきます。

既存の住宅設備をバリアフリー化する場合などは自治体や国から一部助成金をもらうことができるので、そうした金銭面についても深く踏み込んだアドバイスをしていくことが業務となるでしょう。

福祉住環境コーディネーターの役割

福祉住環境コーディネーターの職業的な需要は年々高まってきています。
これは高齢者人口が増えてきたというだけでなく、世間的にユニバーサルデザインなどのバリアフリーの思想が定着してきたことが関係しているのです。
これまで住宅設計ではデザイン性や耐震性などが重要視されてきましたが、今後はマンション・アパート建築にもバリアフリーデザインを取り入れることが当たり前になっていくのではないかと思います。

福祉住環境コーディネーターの資格を取得することにより、建築関連の事務所で設計に対して提案をしていくことができるようになります。
他にも介護施設や地域包括支援センターなどで、これから介護を受けようとしている人に対しケアマネジャーとの相談のもと自宅の改築や引っ越し、用具の導入といったことを提案していくことも役割の一つです。

ただ、実際には福祉住環境コーディネーターの資格だけではキャリアは難しいので、他に福祉系の資格を取得するのが望ましいでしょう。