健康運動指導士資格取得の方法
健康運動指導士は、特定非営利活動法人日本健康運動指導士会が主催している運動指導者を育成するための資格です。
あまり介護や福祉の現場で耳にしない資格のようですが、実は健康運動指導士という資格は昭和63年に登場し、30年以上の歴史があります。
資格の趣旨は生涯を通して運動をしていくことで国民の健康づくりをしていくということで、体力増進だけでなく疾病予防や介護予防を目的としています。
民間資格であることから、取得をすることにより排他的独占業務ができるというわけではないのですが、予防医学の重要性が伝えられるようになった現在では、キャリアアップのための技能として注目されるようになりました。
資格を取得するにはまずは健康運動指導士養成学校に入学するか、もしくは健康運動指導士養成講習会を受講する必要があります。
これらの必要な課程を修了することにより、最終的に認定試験を受けることができるようになるので、そこで合格をすることにより登録手続きをすることができます。
なお、試験に不合格となった場合も、再び試験を受験することが可能です。
資格は5年毎の登録更新制となっていることから、取得後も定期的に日本健康運動指導士会の行うセミナーなどに参加をしていかなければいけません。
仕事内容
介護や福祉の現場であまり健康運動指導士という名称を聞かない理由は、資格取得した人のほとんどがアスレチッククラブやフィットネスクラブに就職をしているからです。
診療所や病院、介護老人保健・福祉施設に就職をすることもありますが、基本的には運動を行う業種・サービスで多く用いられる資格と言えるでしょう。
最近は中年以降の世代で健康に対する意識が年々高まってきていることから、自治体で主催する健康講座で講師役をするということもあります。
ただし健康運動指導士はそれのみで仕事をしていくことは難しく、ほとんどの人は他の資格を取得した上で健康のための運動の知識を備えるために資格を取得します。
健康運動指導士の役割
健康運動指導士の最大の役割は、病気や怪我を防ぐ予防医学を実践することにあります。
普段から運動などの健康対策を全くしてこなかった人の場合、高齢になって骨や筋肉が弱くなるとちょっとした転倒や衝撃で大きな怪我をしてしまうものです。
そこで健康運動指導士は業務を通して、継続して運動することの大切さを伝える啓蒙活動をしていくことになります。
逆に健康志向があまりにも高まったことにより、年齢に不相応なハードな運動で体を壊してしまう人も見られるようになりました。
健康運動指導士は運動を指導するときに、体の様子や現在の体力に適した内容にしていくことも同時に伝えていくようにします。
いずれにしても非常に需要が高い資格であると考えてよいでしょう。